ツバサ・クロニクル 21 3/3

ツバサ・クロニクル 21 3/3



この国では
小競り合いや喧嘩以上の
人間同士のいさかいは存在しないの。
けれど、彼は鬼児を操っていた。



鬼児の仲間は鬼児って事か?



新種の鬼児は何か得体の知れない
強い力を持っている。

私はそう考えているわ。



織葉さん。
あちらのお客様がお話したいって
言うてますけど。



わかったわ。

私が知っているのはこれだけよ。
それじゃ、ゆっくりしてらしてね。



はーい。



うふ❤



ねぇ。



ね〜ぇ。



ぁ?



織葉さん、
さっき妙な事を言ったよね。



ぁ?



桜国の鬼児は鬼児狩りが誤って
一般市民を傷つけてしまわないように
みんな異形・・・だって。



たしかに・・・



それって・・・
つまり・・・
鬼児は意図的に作り出されたもの。
だって事だよね?



ん?



もしかすると
この国の鬼児って
管理された狩りの標的みたいな物じゃないかな?



ぁ・・・



それなら市役所が鬼児の動向を把握してるのも
わかるし。



だが、鬼児狩りたちが言ってたじゃねぇか。
最近、鬼児どもの動きがおかしいって。



管理されていた鬼児。
でも・・・
それを・・・
乱すものが現れた。



それが人の姿をした
新種の鬼児ってわけか。



そう。
そして新種の鬼児が持っているという
何か得体の知れない強い力というのは・・・



まさか・・・



ん・・・
さくらちゃんの羽根かもしれない。






きみたちも段階が上になると
なかなか制御が難しい。
御するには特別な力が要る。






めきょ!

ふぅ・・・



出来た!



ぁ・・・






今日はチョコレートケーキにしようかな?
それともシフォンケーキかな?
ねぇ、どっちがいいと思う?

ぁ?



ちっこいにゃんこさん?






これをおれに見せたかったのかい?



いや
この先の広場に
桜都国で一番大きい桜の樹があるんだ!

すげぇ綺麗なんだぜ!



待ってってば!
ちっこいにゃんこさーん!



ぁ?



あの声は?



ちっこいにゃんこさーん!



姫!



姫、どうしたんですか?!
しっかりしてください。



ぁ・・・



姫。



まさか・・・
羽根がこの先に・・・?



ぁ!
姫!



二人とも、どうしてここに?



ちっこいわんこに
広場の桜を見せてやろうと思ったんだ。



鬼児が出た!



姫を頼みます。



あ!



おれも行くぜ!






あの段階の鬼児が
なぜこんなに強いんだよ?!



なんで、切っても切っても
元に戻るんです?!



ちぇ。
先客が居たか。



ぁ!



ぁ!



うわぁー!



あの二人、ちょっとは名の知れた鬼児狩りだぞ!



ぁ!



どうした?



この気配は・・・



ぁ!



あれが噂の新種の鬼児だな。



あ・・・
あれは・・・



星史郎さん?



久しぶりだね。
小狼



どうして、星史郎さんがこの世界に?