ツバサ・クロニクル 17 2/3

ツバサ・クロニクル 17 2/3



ごろごろ〜。



さてと、寝る所も確保出来たし
あとは・・・



さくら姫の羽根がこの世界にあるかどうか?
ですね。



はい。



ほ!
まかせとけぃ!

んーーー!
ほんとに少しだけど、感じる!



本当かい?



羽根は、この国に
ある!



ぁ・・・!






起きてるか?



はい。



なんか、嫌な感じがするよね。



え!



小狼くん!



お家を借りたら
いきなりお客さんだね。



招いてねぇがな。



え?!



あいつ・・・



ぁ・・・



消えた?!



お疲れ様!



ぁ・・・



あ・・・



小狼くん・・・



かわいい女の子が出迎えてくれたり
綺麗な家を世話してくれたり
至れりつくせりの国だと思っていたけど
結構、アブナイ系なのかな?
やっぱり。



間違いねぇ。
このガキは・・・






桜都国中央市役所。



昨晩はご活躍でしたね。
報奨金が出ていますよ。



報奨金?
なぜです?



鬼児を倒されたでしょ?



あの怪物
鬼児って言うんですか?



でも、なんで昨日の事を知っているのかな?



鬼児の動向を把握しているのは
当然ですが。

鬼児はこの国に現れる敵。
倒すべき物です。
彼らは主に夜現れますが
稀に日が高いうちにも出現します。

強さは月の満ち欠けの影響を受けます。
月が満ちるほど強く
新月に近いほど弱まります。



でも、あんなのがうろうろしている世界。
って言うか、国のわりには
あまり緊迫感の無い感じだね。



よほどの事が無い限り
鬼児は一般市民を襲いませんので。
それに、鬼児を退治する専門家が居ますから。



ん?
専門家?



彼らは鬼児狩りと呼ばれる
鬼児専門のハンターで
鬼児を倒して収入を得ているのです。



それって他の仕事より・・・



手っ取り早く儲かります。
皆さんの職業にしてはいかがです?



小狼くん、どうする?



え?






なるほど。
鬼児狩りか・・・
退屈しのぎにはなりそうだな。



そう言うだろうと思って
書類を提出してきたよぉん。
ほら。



なんだ?
そりゃ?



鬼児狩りの許可証みたいな物です。



この花、さくらちゃんと同じ名前なんだって。



え?



これって、さくらって言うそうだよ。



さくら?



ちなみに鬼児を退治すると
この札に報奨金が振り込まれるんだって。
いわばお財布の代わりってとこかな?
便利だよね。

それじゃ、二人とも頑張ってね。



って、お前はやらねぇのか?



鬼児狩りって二人一組って決まりがあるんだって。
それにオレ
違う仕事選んできちゃったし。



違うお仕事って何ですか?



うふ。






あの・・・

あ!



ぁ・・・



ぁ?



あ、姫。



皆さんも着替えたんですね。



はい。
鬼児を倒した報奨金で
洋服屋さんに見立ててもらったんです。



でも、黒るんのそれ
どう着るか、さっぱりわからなかったよ。



こりゃ、袴だ。



黒剛さんの国はそういう服だったんですか?



まぁ、近いな。



さくらちゃんも着替え終わったんでしょ?



ぁ・・・
はい。



あ!



ひゅぅ!



ひゅう!



これで、いいんでしょうか?



やっぱりカフェにはウエイトレスさんだね。



ねぇ!
あは。



変じゃ、無いかな?



うん。



にしても、なんでこんな商売選んだんだ?



カフェだったらお客さんからいろんな情報聞けるしね。



めきょ!



ぁ?



ん、わーん。



ぁ・・・



なに、なに?



侑子から差し入れ!
フォンダンショコラって言って
中にチョコが入ってて
暖めて食べるの!



ちょうど良いからみんなでお茶にしようか?



美味しい!



でしょ?



俺はいらねぇぞ。



ん?



つんつん。
ぺしぺし。



あ?



ひゅ!



てめぇ!
何しやがる?!



うわぁ!
黒さまが怒った!



黒剛、食べちゃった!
侑子に言おうっと。



何だと?!



小狼くん。
もう1杯いかが?



ありがとうございます。



あたしね
小狼くんに、ありがとうって言ってもらうと
とっても嬉しいの。

なんだか妙に懐かしいような気持ちになるの。
不思議よね?






これで大丈夫です。