ツバサ・クロニクル 17 3/3

ツバサ・クロニクル 17 3/3



火を扱うときは気をつけてくださいね。



すみません。



謝らなくて良いんですよ。
小狼くん。



でも、薬代とか・・・



治療費の話をしてるんじゃありません。
僕は息子の怪我の心配をしてるいんです。



すみません。



コンコン。



はーい。
どうぞ。



あ・・・!
こんにちは!






大丈夫?
痛くない?



すみません。



どうして謝るの?



姫が心配そうな顔になってるから。



心配されるの嫌?



なら、どうして?



さっき、父さんが心配してくれて
すみませんって言ったら
困った顔になってました。

困らせたくないのに
うまくいかない。



あのね、心配されたら謝るより
こう言ったらどうかな?

あのね・・・



さぁ、お茶が入りましたよ。

手、気をつけてくださいね。



あ・り・が・とう・・・



どう、いたしまして。



ぁ・・・



うふ。






小狼くん?



すみません。
いただきます。



ぁ・・・






ここいら辺りか?
鬼児ってのが出る場所は?



はい。

市役所の人がくれた案内に
書いてありました。



で、なんでてめぇが居るんだよ?
鬼児を狩るのは、俺とガキの仕事だろうが。



お店もすぐ近くだし
何より、黒さまの活躍を見たくてね。



お前はいいのか?
この仕事を選んで後悔してねぇのか?
って聞いてんだ。



鬼児狩りを選んだのは
姫の羽根を探すためです。
同業者の人たちから情報もいろいろ聞けるし
鬼児狩りをしている者しか
立ち入ることが出来ない場所もあるそうですから。



そんな事は聞いてねぇ!



じゃぁ、何を?



言って良いのか?



うわぁ!
出た!



黒ぽんは戦わないの?



あいつの戦いをよく見てみろ!



ん?



あれ・・・?



ぅ!



ってやぁ!



お前・・・
右目が・・・

前からおかしいと思ってたんだ。
だが、昨日の鬼児との戦いで確信した。



もっと強い鬼児が相手だと
怪我するだけじゃ済まねぇぞ。



わかっています。



でも、おれの気持ちは変わりません。



やっぱり、やるって決めた事は
やる人だよね。
小狼くんは。



ったく、困ったガキだぜ。



お見事だったね。
二人とも。
特に小狼くんの活躍は凄かったよ。



黒剛さんのおかげです。



へっ。



小狼くんが蹴り技中心だったのって
理由があったんだね。



はい。



てめぇで考えたのか?



いえ、小さい頃に教えてくれた人が居ました。



で、どうするの?
黒ぽん?
小狼くんと一緒に鬼児狩り
続けるんだよね?



出来るだけ迷惑をかけないようにします。
お願いします。



オッケイだよね?
黒さま。



勝手にしろ。



ありがとうございます!



わぁ!



ん?



もう、やっつけちゃったんですね。



俺たちの獲物だったのに。