×××Holic 14 3/3

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一つ、気になる事があって・・・



どうして四月一日はもてないかってこと?



違います!



だめよ。ひがんじゃ。



ひがんでません。
話、聞いてくださいよ。



いいわよ。
聞いてあげる。
ただし・・・



あ!



それは波ね。



波?



波。
水面に出来る高低。
音波、電波などの波動、振動。
高低、起伏するもの。
それと、もう一つ・・・
自分で抗えないものも波と言うのよ。






へぇ!
あのお店、行ったんだ!
美味しいんだよね。
よく知ってるね。四月一日くん。



たまたま入ったら当たりで・・・



うん、うん。



あたしも大好きなんだ!



あ・・・あぁ・・・
ひまわりちゃん、可愛すぎ!



大丈夫?
立ちくらみ?
プリント、持とうか?



だい、だい、大丈夫だよ!
あのさ、もし良かったら、今度一緒に・・・
ぁ!

ひまわりちゃん、誰とケーキ食べたんだろう?
まさか・・・



うーん。
クラスの女の子たち何人かで。



おれ、声に出してた?



ん?

声って?



いやぁ、その・・・
何でもなくって・・・

あの、今度一緒にあのケーキ屋・・・



より蕎麦屋がいい。



百目鬼君も先生の用?



おう。



なんで肝心なときに限って百目鬼が現れるんだよ?



今日、授業終わったら教室に居ろよ。
そのまま一緒に出るから。



わかったよ。



どこか、お出かけ?



いや。



映画。



あー!



二人で?



うわぁー!



いや。
4人で。



へぇ〜。



大学生とか言ってたなぁ。
坂下のバス停前の。



あぁ、女子大ね。



あの、違ったの。
ひまわりちゃん!



面白いといいね。
映画。



ぁ・・・






ひまわりちゃん、全然気にしてなかったなぁ。

いや、ひまわりちゃん
いい子だから気を使ってくれたんだよ。
ほんとに心のそこから楽しんできてねって気持ちから・・・
って事は、やっぱり
おれが誰と会おうが問題にしてないって事で・・・

いや、それは百目鬼のことも気にしてないって事だし
それはそれで・・・

あ、おれって人間ちっちぇ〜。



あぁ。
やっぱり怖い場面になると見えるな。
そうでなくても、映画館は多いからな。
だからこれまでなるべく避けるようにしてたんだけど。

でも・・・
こいつが居るからそうでもないかな?
気持ちも悪くならないし・・・



ん?
怖いのか?



んなわけ、ねぇだろ!

でも、やっぱりムカツク!



キャー!



ごめんなさい。



いや。



思ったより怖いね。
百目鬼君がいてくれちゃって助かっちゃった。
安心できるって感じ。
うふふ。



ふーん。
百目鬼のアヤカシを寄せ付けない力って
普通の人も感じんのかな?

ん?

大丈夫ですか?



え?



怖いっすよね?



いえ。



おれじゃぁ、頼りにならないよなぁ・・・

たぶん、お姉さんのほうも百目鬼が気になっているんだよな・・・

でも、だったらなんで、もっと話しかけたりしないんだろう?
妹さんに気、使ってるのかな?



ぁ!



はやく・・・



ぁ・・・



出たいなぁ・・・



ぁ!