ツバサ・クロニクル 6 2/3

ツバサ・クロニクル 6 2/3



羽根を取り込んでいたのって・・・



あいつだったのか?



ぁ・ぁ・ぁ・・・



ちょっと!
何すんのよ!




あ!



うわぁ!



きゃぁー!



怖かったよ!



よし、よし。
もう、大丈夫だ。



モコナも よしよしして。



さすがの俺も、あいつが相手じゃ手も足も・・・

ん?



にしても、羽根は
強い巧断に取り込まれてたんじゃなかったのか?



正義君の巧断はもともと強かったんだよ。
ただ、巧断はとりついた人の心に左右されるから・・・
自分を弱いと思い込んでいた正義君に
影響されたんだろうね。



まさか・・・
あいつ・・・



止まって!
僕はもう、大丈夫だから
もとに戻って!



なんでいう事をきかない?



羽根の力が強すぎるんだなぁ。
正義君ですら
あの巧断を制御できなくなっているんだ。



止まれ!



どうする気だ?



さくらの羽根を取り戻します。



あのでかいのと
どう戦うつもりだ?
下手したら、死ぬぞ。



死にません。



ん?



まだやらなきゃいけないことがあるのに
死んだりしません。
行って来ます。



ん?



あいつ・・・
手伝ってくれって言わなかった。



小狼くんは強いね。
いろんな意味で。
彼にどうして炎の巧断がついたのか
わかる気がする。



ぁ!



待っててくれ。
さくら!
羽根は必ず、取り戻す!



うわぁ!



止まれ!
止まれってば!



ぁ?

あれは・・・!

小狼くんの探している羽根!



ぁ!
小狼くん!



俺の探している物・・・
今、君の巧断の中に・・・
それが、あるんです。



これですか?



それを
取り戻したいんです!



今、近寄ったら
小狼君が怪我を・・・



ぁ!



ぁ!



やめろ!
小狼くんが!



小狼くんが・・・
死んじゃうよ!



小狼くん!



あ・・・
う・・・
熱い!



正義くん!



いいから・・・
取ってください!



正義君・・・



僕の巧断の中に
小狼くんの羽根があるなら・・・
ちゃんと・・・
渡したい。
だから・・・
熱くても平気です!
取ってくださーい!



ぁ!



とりあえず、火事は防げたな。



みたいね。



あいつはどうした?



小狼くんなら
ほら、あそこに。



さくらの羽根。
さくらの記憶。
一つ、取り戻した。






ぁ!



目を覚ましてくれ・・・
さくら・・・






少し、眠ったほうがいいよ。



うん。

こうやって眠ったら目が覚めて最初に見るのは
小狼だね。






ん?



さくら?



さくら・・・



あなた・・・
だれ?



あ!