ツバサ・クロニクル 6 3/3

ツバサ・クロニクル 6 3/3



おれは小狼
あなたは、さくら姫です。
どうか、落ち着いて聞いてください。
あなたは他の世界のお姫様なんです。



他の・・・世界?



今、あなたは記憶を失っていて
その記憶を集めるために
異世界を旅しているんです。



あなた、一人で?



いいえ。
一緒に旅をして居る人がいます。



あなたも、一緒なの?



はい。



知らない人なのに?



はい。



さくら姫、はじめまして。
ファイ・D・フローライトと申します。



ぁ。



で、あっちは・・・



黒剛だ。



で、このふわふわ可愛いのが・・・



モコナもどき!
モコナって呼んでね!
さくら、握手!
握手!
お友達!
お友達!



ぁ?






泣くかと思った。
あの時・・・
今は・・・
泣いているのかな?



さぁな。



けど、泣きたくなきゃ
強くなるしかねぇ。
何があっても泣かずに済むようにな。



うん。






眠っている間
誰かが握っててくれたのかな?
すごく・・・
暖かかった。






でも・・・
泣きたい時に泣ける強さも
あると思うよ。






記憶が一つ、戻ってしまったようですね。



あぁ。
しかし、これからの旅も
今回のような幸運に恵まれるとは限らん。
時空を超える力は
必ず手に入れる!
たとえ、どれだけ多くの血が流れようとな。






星月



てめぇ!
それ、俺んだろ!



食べたもん勝ち!



何だと?

ようし!てめぇがその気ならこっちも・・・



正義君、本当にありがとう。



いえ、僕のほうこそ
ありがとうございました!



よう!



ぁ!
笙悟さん!



どうしてここに?



ほぅ!



うちの情報網も捨てたもんじゃないだろ。



王様!
こっち、豚ぼたんね!



俺、とんぺい焼きね。
王様。



すっかり定着したね。
王様って呼び方も。



ったく、やなあだ名だぜ。



王様!
こっちにウーロン茶。



だから王様って呼ぶなっつの。



あの時は、戦いを途中で投げ出して
すみませんでした。



あの状態じゃしかたねぇだろ?
それに、あのバトルは完全に俺の負けだ。



笙悟さん・・・



で、ものは相談なんだけどな・・・



はぁ・・・



あー
くすぐったいよ!



ぁ?



はいらねぇか?
うちのチームに・・・



えへへ。






もう、行くのか?



はい。



そうか。



今度来た時には
あたしのコンサートに来なさいね。
アリーナ席、取っとくから。



はい。



ぁ!



今のさくらちゃん
前より・・・
綺麗・・・



輝いてますぜ!



ビューティフルですぜ!



大丈夫?



はい。
まだちょっと眠いけど。



ぁ。



下を向くな。



ぇ?



やんなきゃならねぇ事があるんなら
前だけ見てろ。



はい!



モコナ・もどきも
どっきどき!
はぁ〜
ぷう!



はぁ〜・・・



本当にありがとうございました。



旅の無事を祈っとるで!



次の世界でも
さくらさんの羽が見つかりますように。



はぁ〜・・・
ぱく。



ぴかーん。



ぁ!
ボス。
大丈夫ですか?






ありがとう。



ぁ。



怖い。



大丈夫です。
おれが、ついてますから。