ツバサ・クロニクル 4 3/3

ツバサ・クロニクル 4 3/3



翼とは人の思いが形になったもの。
たとえ全てが失われても
すぐに消える事は無い。



だが、それも
消えゆく蝋燭の灯りが最後に燃え上がるような
一瞬の出来事でしかない。






ぁ!
ぁ!
さくら!

さくら!



あははは。



お見事だね。



大丈夫。
怪我はしてないようだね。



さくら、目を開けてくれ。



これって・・・
ほんとの羽。



その子が言ってたぜ。



笙悟さん!



その子、おまえの仲間だったんだな。



さくらは・・・
さくらは何て言ってたんですか?



『自分の羽を探す』
そう言った。



羽を・・・



おまえとの勝負
次に会うときまでおあずけだ。






さくらちゃんは無意識のうちに
自分の記憶を自分で探そうとしていたのかもしれないね。



はい。



うーっぷ!
寝ちゃった!



寝すぎだ!



モコナ夢見た!
めきょ!ってなる夢見た!



今度は夢じゃなくて本当に頼むよ。



任せとけい!



そう言えば、笙悟くんだっけ?
彼が言ってたね。
さくらちゃんのおかげで、悪い奴らが心を入れ替えたって。



はい。



悪しき者の心を、改めさせるほどの優しさ。
それがさくらちゃんの本質・・・
なのかもしれないね。



はい。



さくら・・・
今度は必ずきみの羽をみつけるからね。