灼眼のシャナII 10 1/3

灼眼のシャナII 10 1/3


帰ってきた男。





マージョリーフレイムヘイズの少年
ユーリイとの出会い。
フレイムヘイズとしてユーリイの犠牲をいとわなかったという
マージョリーに佐藤と田中は改めて
彼女たちが住む世界と自分たちの距離を
突きつけられるのだった。






ぁ!



ぇ?
シャナ、どうかした?



悠二・・・
炎の色・・・



色?

銀色・・・






銀は追うな。



てめぇ、銀を知ってんのか?



あれは追うだけ無駄な物だ。
追えどつけず、探せど出でず
ただ現れる。



そんな・・・
そんな言葉だけで・・・
あきらめきれるわけ、無いでしょ!
あれは・・・
あれは私の全てなのよ!






マージョリーさんが追っていた・・・



今も追ってる。



銀と言うのはそいつの炎の色?



そうだ。
そして弔詞の詠み手がフレイムヘイズである理由。



でも、どうして僕が?



この炎の色を持つともがら(従)は居ない。



それって、どういう?



私にもわからない。



今の所、貴様自身の存在自体に変化は無い。
現状維持で万条の仕手の帰りを待つ。



うん。

悠二。
それまで存在の力は絶対に使わないで。
鍛錬は体術だけにする。



うむ。
決して弔詞の詠み手に知られてはならぬ。



わかった。






トーチで
ミステスで
今度は銀か。






ゆうちゃん!
遅れるわよ!



うん。
行ってきます。



行ってらっしゃい。
気をつけてね。






坂井君。



おはよう。
ごめん、遅れたかな?



ううん。
早めに来たから。



近衛さんは?



それがちょっと具合悪いんだって。



え?



学校には来るって執事さんが。
良くなるまで自分が送り迎えするって言ってた。



そうなんだ。






清秋祭まで
あと20日。



・・・と、言うことで
運営委員会で話し合った結果
うちのクラスで清秋祭でやるのは
この2つに決定しました。



清秋祭
・出店
「クレープ屋」
・研究発表
「御崎市の歴史」



一年生は一応、真面目な事もやらなきゃいけないらしい。
まぁ、簡単なテーマだから
1週間もあれば形になるよ。

クレープ屋も先輩たちからノウハウ聞いとけば
間違いないですしね。

決めなくちゃいけないのは・・・






近衛さん。



遅れて申し訳ございません。
本日もよろしくお願いいたします。



大丈夫?
体調悪いって・・・



大丈夫です。
心配をおかけしてすみませんでした。



ちょうど良かったよ。
今、清秋祭の話し合いしてるんだ。



清秋祭?



そっか
近衛さんは知らないか。



池くん、
説明してあげなよ。



んー
説明するほどの事でもないけど・・・



ありがとうございます。



ぁ、何?



あ、いや・・・
う、うん。
清秋祭って言うのは
要するに学校でやるお祭りだよ。
屋台出したり、各クラスが催し物やったりは普通なんだけど
初日にやる開会パレードは特別だな。

1年生のクラス代表がいろいろな仮装をして
商店街から駅までパレードするんだ。
で、パレードの後にグランプリを選ぶんだけど・・・



これが、レベル高いんだから!
何しろ、クラス代表の中から選ばれるわけで・・・
もう次の日からヒーロー、ヒロインよ!



あ、そうですか・・・



あんまり乗れない?



近衛さん。
そのクラス代表にあなたも選ばれてるの。



私が?



ここに居る7人と一緒に。



パレード代表
決  池 速人  オズ
決  田中 栄太  オズ
決  坂井 悠二  ロミオ
決  佐藤 啓作  オズ
   吉田 一美
決  緒方 真竹  オズ
   平井 ゆかり
   近衛 史菜



ぁー



ごめん。
あたしが推薦しちゃった。
近衛さんならどんな仮装でも似合うと思って・・・



坂井さんもやるんですか?



うん。
なんか多数決で。



数の暴力ってやつだな。



おまえもいい加減、あきらめろよ。



近衛さん、嫌だったら無理しなくても。



いえ、やります。



そう来なくっちゃね!
委員長、早くくじの続き。
早く決定しなくちゃ。



あぁ。