灼眼のシャナII 9 3/3

灼眼のシャナII 9 3/3




来る。



来る。



ふ。
ちょうどいい。
幕引きの制止になってもらうか。



どこまで向こう見ずな子なの?



どうする?
命がけで挟み撃ちにすりゃぁなんとか倒せるかもしれねぇぜ。



駄目。
こんな所で命を賭けるわけにはいかない。



私はやるはずだった。
こいつら全員、私が殺すはずだった。
なのに・・・

笑ってる。
こいつ、笑ってる。
私から全てを奪い、あざ笑ってる。



あいつを殺すまで私は死ねない!
ここは命を賭けるところじゃない!



弔詞の詠み手さん!



ごめん。
ウァラク



しくじってない。
でしょ?






あの時、見習いの兄ちゃんが飛び込んで来なかったら
どっちかが死ぬまで戦いは続いていた。
あの兄ちゃんのおかげで
水入りに持ち込めたってわけだ。
ありがてぇこった。






ん?



迷わなかったわよ。



うむ。



私は迷わなかった。






ついてくんなって、事なのかな?
姐さんがあんな話、したのは。
けど、俺、やっとわかった気がしたよ。
姐さん、何かがあって復讐しようとした相手を
銀のともがら(従)に横取りされて
だから、その銀を・・・



どうりで底なしに強いはずだよ。
やっぱ、つえぇよ!
姐さん。



逆だろ?
馬鹿。



え?






駄目だ。
やっぱりうまくいかないよ。



弱音を吐くな。
自在法の構築は感覚一つの事なのだ。
己が手で探り身につけるより
習得の道は無い!



悠二ならやれる。
悠二はきっと強くなれる。



シャナ・・・



ぁ。



ぁ!



封絶。



わぁ。
あ!



やった!
やったよ!
シャナ!



シャナ?



馬鹿な!
ありえん!
これは・・・
この色は・・・



銀!






殺す!
必ず、殺す!
その為には、どんな物でも犠牲にする!
どんな、大切な物でも!