灼眼のシャナII 9 2/3

灼眼のシャナII 9 2/3





ははん。
その減らず口だけは気にいったぜ。
けどよ、そろそろパーティーもおひらきの時間だ!



後ろ!



うわぁーーー!!



マージョリー



弔詞の詠み手さん。



ふ。



弔詞の詠み手さん!



弔詞の詠み手・・・



いらぬ邪魔を・・・



惜しかったですな。



かまわん。
どのみち結果は同じだ。



千変のやつ・・・



身体を切り離していやがったのか。



ふふ。
この俺が依頼主を守るだけで精一杯だと思ったのか?






早く助けないと。
弔詞の詠み手さんが死んでしまう。



わかってる。
力は使えるわね。



うん。



使い魔をまとって力の弾丸となる。
乱暴だけどあんたの全力を注ぎ込む強烈な一撃を
遠慮なくくらわせてやんなさい。



僕は飛ぶ。



それが誓い。



僕は戦う。



選んだのはあんた。



助ける。
力を!






ふふふ。
散りゆく花はどれほどの可憐さで
目を楽しませてくれるのかな。

終わりだ。

うぉわーー!
何?!



弔詞の詠み手さん・・・
その傷・・・



千変はあの程度じゃくたばらない!
役割分担、わかってるわね?



はい!



命拾いしたな。
あの見習いの兄ちゃんのおかげでよ。
え?
我が土壇場の曲芸師、マージョリー・ドー



え?
新手のフレイムヘイズ



捕らえた。



うわぁー!



チッ。
さっきの使い魔の主か?



あんたの相手は私よ!



あれほどの深手を負いながらさすがだ。
弔詞の詠み手。



いいわね、その遺言!






しとめそこねた。



初陣にしちゃ上出来よ。
それより、力の消耗が激しい。
長くはもたないわ。



わかってる。
でも・・・

なんて素晴らしい力なんだ!
この力でもっと、もっとたくさんの人たちを。

うわぁっ。



おのれ、おのれ!
フレイムヘイズ



いい、次の一手が勝負よ!



うん!



うわぁーー!!



やった!



まだよ!
破壊力が落ちてる。
振り落とすのよ!



馬鹿な・・・
この私が・・・
フレイムヘイズなどに・・・
復讐だけの・・・
人間の・・・抜け殻に・・・



抜け殻なんかじゃない。

そう、僕は・・・
奪う者から、守る!
それだけの存在だ!






よっしゃー!
すげぇな、そいつ!
で、どうなったんです?
姐さん?
ユーリイと一緒に千変シュドナイの奴を
どんな痛い目にあわせてやったんです?






無茶よ!
千変は弔詞の詠み手に任せておきなさい。



でも、あんなにひどい怪我を・・・



あんただってもう、力が残ってないのよ。



わかってる。
でも・・・
そうせずには居られないんだ。



あんたってフレイムヘイズ
こうやってしか生きられないのね。



趣味とはいえ、依頼主を殺されたのは初めてだ。
たいした屈辱だな。



その屈辱もすぐに消えて無くなるわ。
あんた、もろともね!



戦闘狂の異名は伊達では無かったというわけか。
穿徹の洞(せんてつのほら)も討滅された今
これ以上の戦いは無意味。