灼眼のシャナOVA 2/3

灼眼のシャナOVA 2/3




どうしてもどこかがこうなる訳だし。
それに、ほら 仕切りもあるし。



でもさぁ・・・



そうわめくなよ。



俺たちだって迷惑してるんだから。



そ、おがちゃんに着替え覗かれたりしたらやべぇなぁ。



だ、誰が覗くか!
ばーか!
ったく、もう。



おーい。



あ、中村さん。



順番来たよ。
お風呂行こう。






だめだよ、良くないって。



馬鹿、おまえ。
せっかくの郊外学習だぜ。
それやんないで、どうするんだよ?



うん、うん。



でも、女子のほう覗くなんて。



シー。
でかい声出すな。



いいか、これは御崎高校に伝わる素晴らしい伝統だ。
どの先輩もみんなこの郊外学習で
女湯を覗いて大きくなったわけだ。



そう、いろいろ大きくなった。



うん、うん。



ここで覗いてこそ真の御崎生。
真の男ってもんだろ。



でもさ・・・



それに、今入っているのは
あの吉田ちゃんだぜ。



吉田さん?



あぁ、おまえもプール行った時に見たろ。



そう、普段は制服というベールに隠された
あのはちきれそうなプルルン星人を。



プルルン星人?



だけど・・・



まぁ、いいじゃないか。



ん?



みんなの好きにさせてあげないよ。



え?池!



おぉ、さすがうちの班長は話がわかる。



じゃ、早速。



池、おまえがこんなの許すなんて。



いいから、いいから。



どうだ?
見えるか?



押すなってんだよ。



早くしろよ。



すごい!でかい!



先輩の話だ
確かこの辺り。



お、どうだ?



くっそう、湯気でよく見えねぇ。



お、どれ?



なんだよ?
全然見えねぇじゃないか。



だから、言ったろ!



あぁ、もどかしい。



おのれ・・・ふーん!



あ、ちょっとは見えてきた。



やっぱり来たわね。



あ?
なんで水着?



あたしだけじゃないわよ。
全員水着!



そんなぁ?!



おまえら汚ねぇぞ!



そうだ、そうだ!



汚いのはどっちだってぇの?



馬鹿、やめろ!



問答無用!



ぎゃぁ!
冷てぇ!



男子に覗く伝統があるように
女子にもそれを防ぐ伝統があるって事さ。



とっとと仕切りを直して帰りなさい!



はーい。



あれはねぇよな。



まったくだ。



ほんと、油断も隙も無いんだから。



最初はまさかって思ったけど
やっぱり緒方さんの言うとおり
水着持ってきて良かった。



男なんてみんな あんなもんだからね。



ま、覗かなかった殊勝な人も居たみたいだけど。



だけどせっかくのお風呂なのに
これじゃぁあんまり気持ちよくない。



それもそうだね。
うーん。
田中たちも懲りただろうから
脱いで入ろうか。



賛成!



でもさ、吉田さんってほんと
胸 大きいよね。



え?



だよね。
見かけによらずというか
見かけどおりというか。



やだ、そんなに見ないで。



いいじゃない。
みんな一美のこと羨ましいんだから。



あ、私も触らせて!



え?

あたしも・・・

あたしも・・・

あたしも。



やわらかい!



ところでさ
みんな誰か狙っている男子とか居るの?



なによ、きみこ。
いきなり。



だって、郊外学習だもの。
こういうトークは定番でしょ?



じゃぁ、一美から。



わ、私は別に・・・



え?!
でも、バレバレじゃん。



是非とも吉田一美さんの口から
直々に聞きたい物ですなぁ。



やめなって。
そういう事、言いたくないならいいじゃない。



え?!



おがちゃん、くいつき悪い!



じゃぁ、平井さんは誰を狙ってんの?



え?



あ、それも気になる!



教えて、教えて。



狙ってるって・・・別に・・・
悪さをするなら誰でも討滅するけど。



それって、不良タイプなら誰でもオッケーって事?



あん?



やー
平井さん、手当たりしだい。



意外だよね、不良好きだなんて。



ずるい!



ね、藤田。






なぁ、池
もう出ないか?



ちっ、静かに。



そんなにつかりっぱなしで
のぼせても知らないぞ。
じゃぁ、先に出るからな。



池!






どうしたの?
池くん?



ちょっとね。



あれ?
佐藤と田中は?



どっか出かけたみたいだけど。



どこへ?



さぁ・・・
佐藤はそこのガイドブック見てたよ。



夫婦岬
恋が成就する神秘のスポット。

夫婦岬の伝説
古くより男女二人が満月を前に
その愛を確認し誓い合う場所としての民話に語り継がれて
満月に誓うことにより、
その愛は永遠の物になるといわれている。

概要。
港から下方面に坂を上ったところに林道への入り口があり
そこを五分ほど歩いた所で湾内が一望でき、
地元の猟師の話では蜃気楼の
出現スポットである事でも有名。
夫婦岬には誓い場と呼ばれる石台が設置されており、
この台の上で大声で誓いの言葉を叫ぶと
恋が成就ずると言われている。






やるな。



おまえこそ。






ま、まさか・・・
あの二人・・・






綺麗な海だなぁ。



なぁ、田中。



ん?



俺の事、啓作って呼んでくれないか?
いいだろ?
栄太。



け、啓作。



栄太・・・






いやぁーー!!






何やってんだ?
おがちゃん。



さぁ?






はぁ。



大丈夫?
具合でも悪いの?



え?
いや、大丈夫だよ。
元気、元気。



吉田さん、ごめん
お醤油を。



あ、これ酢の物じゃ。



こりゃ駄目だ。



じゃぁ、俺にくれよ。



はい。



はい。
サンキュー。