灼眼のシャナOVA 3/3

灼眼のシャナOVA 3/3




田中、あたしのも食べる?



はぁ?



おがちゃん、好き嫌いが無いのが自慢とか言ってなかったか?



え?
あ・・・
うん。






おい、小学生じゃないんだからいい加減にしろよ。



定番なんだからいいじゃねぇか。



そう、そう。
定番。



ちょっと!あんたたち!
あたしも入れてよ。



え?



って、なんでこのチーム分けなの?



しょうがねぇだろ。
ハンデだ、ハンデ。



そう、そう。



おがちゃん、バレー部だからな。



ぁあ?



あのさ、僕 のんびりしたいんだけど。



ルールは適当にドッチボールのような感じで。
大将が先にやられたほうが負け。
反則は厳しく取るから、そのつもりで。



適当なルールで反則なんてあるんですか?



じゃ、スタート。



よし、いくぜ!



池くん、大丈夫?



隙あり!



池くん!



田中!
おい、大丈夫か?
おまえ何やってんだ?



だって、大将がやられたらこっちの負けなんだろ?



だからってあんまり無茶するんじゃねぇよ。



すまねぇな。



あ、池くん、池くん!



あれ?どうしたの?
緒方さん。



まだ、どっちも大将が残って・・・



もう寝る。



うん?



あ〜ぁ。



緒方さん、どうかしたの?



あは、何でも・・・



だったら、いいけど・・・






はぁあ。
何やってんだろ。
あたし。



辛気臭いため息で
人のお酒をまずくしてるのはだーれ?



すいません。
あの・・・
もしかして、飛び込みで泊まった方ですか?



そんなとこ。
で、酒をまずくしてくれた若人さん。
せめて肴にお話なんか聞かせてくんない?



え?!



でも、あたし話って言っても・・・



悩んじゃったりしてるわけね。



はい。



若人の悩みと言えば恋かな?



ど、どうしてそれを?



今、白状したとこ。



あぁ・・・



愛じゃなく、恋と。



とりあえずぶつかってみた?
恋の悩みなんて大抵は
その前にグジグジしてるから
おきるわけで。

明日なんて日は来ないわよ。
苦しい今を変えたいんだったら
今、動かなきゃ。
明日を待つより今動けってね。



ありがとうございました。



おいおい、我が無責任なる助言者
マージョリー・ドウ。
行きずりのお嬢ちゃんをまた
適当に炊きつけるもんだなぁ。



無責任でも的確なら問題ないでしょ?
悩みは解決。
湯殿は静かで一石二鳥と。



まぁ、確かにな。



それにしても、よくよく連中とはかち合うわね。






よし!



田中。
田中。

田中。
田中。

田中ってば。



おがちゃん?
何かあったのか?



話があるの。



話?



うん、その・・・
なんと言うか・・・
その、あたし・・・
今を変えたくて・・・
だから・・・その・・・
あたし・・・






こんなとこに居たのか。
おがちゃんが あんなに寝ぼけるなんて
知らなかったぜ。
あ、池はたいした怪我じゃないってさ。



そう。

田中・・・
あの、あたしね・・・



気にすんなよ。
池だってわざとやった訳じゃねぇんだからさ。



え?



ま、少しやりすぎたけど。



ぇえ・・・
そう言うんじゃなくてあたし・・・



いいから、いいから
気にすんなって。
もうすぐ朝飯だぜ。
早く来ねぇと
おがちゃんの分まで食べちまうぞ。



この鈍感男!



痛い!
何すんだよ!



何が何よ!
もう、知らない!



わかった。
嘘だ、嘘だ。残しておくからさ。






なんだか、疲れたね。



結局、郊外学習って何を学習する所だったのかしら?



我にはわからぬ。



池!大丈夫か?

池、ちょっと待った!



窓を開けろ!



はい。



今の声、誰だ?