灼眼のシャナOVA 1/3

灼眼のシャナOVA 1/3


恋と温泉の郊外学習!




それは、愛染の兄弟がシャナに討滅されてから
カムシンが来るまでの
ほんのわずかな間。
夏休みを間近に控えた出来事だった。






おがちゃん
こんな時に呼び出してすまない。
実は俺・・・



え?



好きなんだ!
おがちゃん。



え?!



これは恋!



ぁあ・・・



つまり愛。
Because I love you.



あのぉ・・・



かくなる上は、結婚を前提に
清く正しいお付き合いから始めよう。



結婚?!



じゃ、手始めに・・・



わぁーーー!!






いったーー。

わかってたよ。
わかってたけど、何もこんな日に
こんな夢みなくてもいいのに。






ねぇ、二人とも何かあったの?



別に。



坂井君は何も気にしなくていいんです。



あ・・・そう・・・



ふん!



しっかし、たりぃな。
こんな遠くまで来て
寺とか神社見たってしょうがねぇってのに。



まぁ、そう言うな。



しかも面子はぱっとしねぇし。



馬鹿ね!



あんたたちが班決めの時にさぼるから
あたしが頼んで池君のところに入れてもらったんでしょ!



わかってるって。
わりぃな、おがちゃん。



まぁ、わかってるならいいけど。



どうだ?
食うか?



なんだよ、これ。



それより・・・



勘弁しろよ。



池くん?
さっきから随分おとなしいけど
どうかした?



お願い・・・
話かけないで・・・



池くん?



待て、池!
袋、袋はどこだ?



た、たしか座席の上のポケットに・・・



うわぁ!
落とすな!






だいたいよぉ、班ごとの見学なのに
班長がバス酔いでダウンなんてありかよ?



かなり重症だったな。



あれでも良くなったほうなんだよ。
昔はバス見ただけで青くなってたし。



それもどうかと思うけど・・・



はーい、注目。
ここがうちの神社の一押し観光スポットです。



ぉおー!



佐藤、いっちょどうだ?



あぁ、やっとバスから開放されて
身体がうずうずしてたところだぜ。



ったく、
なんの、かんの言って
はしゃいじゃって。



はぁ、行っちゃいましたね。
これ、縁結びの石段って言って
二人で登ると必ず結ばれるって評判なんですけど・・・



え?



縁結び?



坂井くん、私たちも登りましょ。



え?



ちょっと、何勝手に決めてるの?!



ゆかりちゃんには関係ないよ。



ある!



あのぉ・・・ちょっと・・・



おまえ、悠二の手 離しなさいよ!



ゆかりちゃんこそ離せばいいじゃない!



あの、ちょっと・・・
二人とも!



あれぇ?
男女三人で登ると仲がこじれるって言い伝え
ちゃんと紹介したかな?






こらぁ!
あんたたち男二人でこんなとこ登って
どうするつもり?



同着だったな。



あぁ、いい勝負だったぜ。



そろそろ戻ろうぜ。



おう。



おがちゃん、
早くしねぇとバス、行っちまうぞ。






吉田さん、大丈夫?



ほら!早く!



そんなに引っ張るなよ。



おのれ、佐藤!
どうやら私のライバルは
あんただったようね。






え?
貸切じゃないんですか?



申し訳ありません。
実は今日の昼にお客様がお一人いらっしゃいまして
貸切だからとお断りしたのですが
どうしてもと・・・



どこにでも居るんだよな。
そういう勝手な奴って。



あぁ、困ったもんだ。



あんた達が言う?






シャナ。



うん。
わかっている。
けど、向こうから動かない限り
気にする事も無い。






えぇ、そのためですね、
部屋割りのほうが少々変更になりまして。






だからって・・・
どうしてうちの班だけ
男女同室になるわけ?



しょうがないよ。
どうしてもどこかがこう・・・