灼眼のシャナ19 1/3

灼眼のシャナ19 1/3


戦いの中で。





はぁぁ・・・



ゆかりちゃんも?



そう、私はフレイムヘイズ
ともがら(従)と戦うのが使命。






この世の本当の姿・・・






もうやだ。こんなの。



悠二。
悠二は?



シャナ!



この街の歪みを直すのにおまえが必要らしいの。
一緒に来て。
早く!






マージョリーさんが言っていたミステスって・・・
おまえだったんだな。



うん。
じゃぁ、弔詞の詠み手の協力者って・・・



あぁ、田中もだ。



そっか、驚いたな・・・



それはこっちの台詞だっての。
おまえがミステスって事はさ、本当の坂井悠二は・・・



うん。
坂井悠二はもう、死んでいる。
そう、死んでいるんだ。



おまえ・・・
意外と強ぇえな。



そうかな?



普通そんな風に言えないだろ?
強ぇえよ。マジで。



そんな事ないよ。
ずっとみんなに知られたらどうなるんだろうって
不安だったし、さっきだって・・・
そうだ、吉田さん探さなきゃ。



吉田?



知っちゃったんだ。僕の事。
それで凄いショックを受けて
だから早く説明して・・・

説明なんかしても意味ないか。
事実は事実だし。



ドーミノー!
そーろそろ渾の聖廟(こんのせいびょう)は
可能な段階にしーあがっているんでしょうね。



はいでございますでーす。教授。
フレイムヘイズどももあれが何なのか
さっぱりわかってないようでございますです。






あぁ、どうやらあれは歪みを助長させる事が目的ではないようですね。
歪みが出ているのは何か別のもくろみの副作用ではありませんか?



うむ。
探耽求究は無駄が多いやつじゃからのぉ。



少し見てみましょう。






ったく、いつまでこんなつまらない事をさせとく気よ?
啓作と栄太ってば、まだ玻璃壇に着かないの?



相変わらずトンチキな教授の気配はねぇしなぁ。
こんだけ派手に燐子(りんね)動かしてやがるってぇのに。



あれって・・・?



そういやぁ、もう一人フレイムヘイズがいやがったな。



探耽求究と関係あるのかしら?



直接聞くのが早ぇえんじゃねぇか?



そうね、行ってみますか。



おーさ!






なんだ?あれ?



この燐子(りんね)たちの力とは違う。
シャナでもない。



フレイムヘイズかもな。
一人入り込んでいるって、マージョリーさんが言っていた。



これだ。
これの持ち主。



ん?



こいつは吉田さんに全てを見せた。



坂井!どこに行くんだよ?



そうだ。俺も早く玻璃壇に行かないと。

あいつ・・・トーチ。






ゆかりちゃんがフレイムヘイズ
じゃぁ、この街でおきている事も
坂井君の事も全部・・・
全部知っていてそれでも・・・



あ!



それでも坂井君が好きだったんだ。



急いで。



もう、一人で走れるから。



そう。



私は・・・






ふん。



あぁ、弔詞の詠み手でしたか。
先ほどから戦っていたのは。



ふむ。
どうりで荒っぽい気配のわけじゃ。



なーによ、じじい達じゃない。
拍子抜け。



いかれた教授野郎とは関係なしか。



ふむ。
おぬし達も探耽求究の気配がないことを
疑問に思っておるようじゃの。



当然でしょ。
いったいどういう仕掛け使ってんだか?



我々もそれを・・・

あぁ、あれはどうです?
ミステスのようですが。



あれも はずれよ。
関係なし。



しっかし おっかねぇ顔 してんじゃねぇか。



これ、君のだろ?!



あぁ、するとあなたが坂井悠二君ですか?



うむ。
まさかミステスだったとはのぉ。
あのお嬢ちゃんには気の毒な事をした。



どうして?
どうして彼女を巻き込んだんだ!?



我々の協力者として適任だったのですよ。



適任って?
そんな勝手な理由でこんな物を渡して!