灼眼のシャナ17 3/3

灼眼のシャナ17 3/3




よし、俺もだ。
そのために特訓だ。






トーチ・・・
死んだ人の代わり・・・
怪物に食べられたから。
この街で・・・



お父さんたちは・・・?
ど、どうしよう。
もし・・・もし・・・お父さんたちが・・・?



安心してください。
あなたの家族は無事です。
それも協力者の条件の一つなのです。



無事?
お父さんも・・・お母さんも・・・健も・・・



うん。



じゃぁ・・・じゃぁ、坂井君は?






今日は存在の力を操る鍛錬ね。



うん。



あのさ、明日の鍛錬
土曜だから午後からなんだけど・・・



明日も夜からでいい。



え?いいの?



いいったら、いいの。

始めるわよ。



うん。



よかった。
それなら祭りの後で間に合う。



悠二!
集中して。

私に流す存在の力を自分でコントロールするの。



あぁ。
うん。



今度は一気に溜めて爆発させるように。
でも、ぎりぎり存在できる分は残して。



だめ!



今のは流す量を増やしただけ。
瞬間的に爆発させなきゃ。
悠二の存在の力は大きいわけじゃないけど
一瞬に集中させれば少しはましになる。



まだ、加減がわからないんだ。
自分が存在していられる分だけ残せって言われても。



貴様の中にある零時迷子は午前零時と共に存在の力を完全に回復させる。
遠慮なく使うがいい。



そうだけど・・・



毎晩、毎晩
飽きずによくやるわね。



熱い夜を邪魔しちゃって悪いな!



こ、こんばんは。



なに?
新しい気配のこと?



そ。
でかいのが来たでしょ。



フレイムヘイズらしいな。
クソ面白くもねぇ。



え?
そうなの?
そんな事ぜんぜん言って・・・



全く戦う気が感じられないから
言わなかったのよ。



ま、たまたま通りかかっただけかもしれないけど。
何しろここにとんでもない物があるから。



ぁ!



ちょっとは警戒しないとね。
これを見つけたときのあいつの喜びようったら。






ん!まさか、貴様・・・
そうか、そうなのか。






聞いてるかもしれないけど
シュドナイってば、またバルマスケ(仮装舞踏会)に
戻っているらしいのよね。



ぁ!



まことか?



なに?
バル・・・



バルマスケ(仮装舞踏会
ともがら(従)の集団。



それを束ねているのが
トリニティ(三柱臣)と呼ばれる三人だ。
ヘカテーベルペオル
そして一時期離れていたシュドナイ



もし、奴らが動き出すとなると
ちぃとばかし厄介だぜ。



そろそろ今後の方針を考えねばならぬ時かもしれぬ。
わかるな、坂井悠二



え?
今後の?



この街を出る。
ということだ。



え?



悠二を狙ってバルマスケ(仮装舞踏会)が
この街に乗り込んでくる可能性が高いって事。



そうだよな。
僕がここに居ると・・・






あぁ、
突然、この世の真実を教えてしまったことは謝ります。
しかし、協力してもらうにはある程度知って
世界の違和感を感じてもらう必要があるのです。
さっき見てもらったとおり
この街のトーチはかなり多く、ゆがみもひどい。
こういった歪みを調整するのが我々の仕事です。



ふむ。
故に調律師と呼ばれておる。



調律するにはその土地で生まれ育った人間の協力が必要・・・



坂井君は?



坂井君・・・






すぐには行かない。
迂闊に動くのは危険だから。



うん。
この街を出る・・・
シャナと一緒に。







うふふふふふ。
準備は ちゃーくちゃくと進んでまーす!!!



この声・・・あいつか・・・



ふ。






バルマスケ(仮装舞踏会)。
星黎殿の動きが妙なのであります。



零時迷子。



ここが片付いたら向かうのであります。