灼眼のシャナ 12 3/3

灼眼のシャナ 12 3/3





見てみて、ティリエル

にえとののしゃな(贄殿遮那)だ。
贄殿遮那があるよ。



ええ、そうですわね。お兄様。
もう少しだけお待ちくださいね。

はじめまして。
この方は私のお兄様、愛染自ソラト。
私は愛染他ティリエル
あなたはいずれ様かの契約者かしら?



私は天壌の劫火、アラストールフレイムヘイズ
炎髪灼眼の討ち手、シャナ。



天壌の?
古い名前。
でも、そんな事はどうでもよろしいんですの。
あなたにはついでに遊ぶ程度の用しか無いんですもの。



ついで?
なんなのよ、こいつら。
ベタベタくっついて気持ち悪い。



用と言うのは簡単。
あなたのその剣を私のお兄様にいただきたいの。



なんですって?



悪いのは耳?
それとも頭?
もう一度言いますわよ。
その剣を・・・



必要ない!



にえとののしゃな。



うふふ。
お兄様のブルートザオガー(吸血鬼)のお味はいかがかしら?
存在の力をこめるだけで剣に触れている相手が手傷を追うのよ。



厄介ね。



うかつに切り込めんな。



にえとののしゃな 欲しい。

まーて、にえとののしゃな。






これが今みんなを止めちゃっている
自在法ってやつですか?



あぁ、あの変態兄弟
こっちが気づかないうちにこれだけの物を張り巡らせていたとはなぁ。



今どういう状況なんです?



昨日会ったともがら(従)のうち
二人はチビジャリと戦っているわ。
もう一人は街の外れに居るみたい。



いつ行くんです?



私が?
言ったでしょ?
私を狙っているわけじゃぁないって。



マージョリーさん。



何よ。



トーチが一つ動いています。



あ?



なんですって?!






あぁ〜。
どうしてあんなに役に立ちたいとか
こんなに怖いのに。
ここにずっと隠れていれば安全だ。

やなこった!
役に立ちたいんなら行くしかないんだ!
何も・・・出ませんように。







やるわね。



戦力を見誤ったか。



にえとのの しゃな。



しつこい!



うふふふふ。
いい眺めですこと。






よし。
ぁ!
と、ともがら(従)・・・
燐子?






さぁ、贄殿遮那を。



うん。



にえとのの しゃな。
僕の物。
僕の物。

僕の物。
僕の物。



今!



きゃぁーーー!!
お兄様!!



そこ!



すごいなぁ。
それが にえとのの しゃなの ちから?
ほのおの 剣だ。



まさか!
再生が早すぎる!



わかったわ。
アラストール

この馬鹿みたいに大きな封絶もどきは
こいつらに存在の力を供給する工場みたいな物。



うむ。
あれだけの破壊力や今の再生もそれで説明がつく。



問題は力の供給源がどこにあるかだけど。



許せない。
私のお兄様に傷を負わせるなんて!
事もあろうに私のお兄様の顔を踏みつけるなんて!
かわいそうなお兄様。
さぞ痛かったでしょね。



すごいよ。ティリエル
にえとのの しゃなは やっぱり すごい。



剣はもうしばらく、これで我慢してくださいね。
あれを、すぐに頂きますから。



うん。



それより私の感覚が正しいとすれば力の源は・・・



いきますわよ!

無駄なことを!

どこへ行こうと言うの?






わかる。
あいつらの秘密が、守っていたものが・・・
これよ!



フレイムヘイズ



一瞬でいい。
ただ一息、一撃必殺の・・・
力を!

燃えろ!!



うふふふ。



あっ!
しまった!

うわぁっ
うわぁーーー