灼眼のシャナ11 3/3

灼眼のシャナ11 3/3




続けていただきたい。



はい。
では失礼して
シャナちゃんには
人の気持ちや心に とても不慣れで無防備なところがあると
私は感じています。



うむ。



うちの悠二をはじめ
若さや勢いでせまる者があらわれた時
純真無垢なあの子がどれほど抵抗できるか?
昨日、私はその危険を感じて
だからあんな話をしたんです。



まだ、早すぎるのではないか?
長い年月をかけてさまざまな事を体験させ
ゆるりと教えていきたいと
我は考えていたのだが。



トラブルはこちらの都合には合わせてくれないでしょ?



ま、確かに。



ですから教えるべきことを教えるのに早すぎるということはないと
私は思います。
シャナちゃん自身の為にも。
それに、女の子は見かけよりもずっと早熟なものですよ。



奥方、



あ、はい。



我が突きつけた無思慮な要請を撤回させてもらって良いだろうか?



こちらこそ出すぎた真似をいたしました。
シャナちゃんなら大丈夫です。
あの子はきちんと教えれば
そこから自分なりのやり方で正しい答えを見つけられるはずです。
その信頼はお持ちでしょ?



むろんだ。






お兄様。



近い、近いよ。



どうしたのかしら?
何かお探しのようだけど。
もしかして・・・



ソラトの欲望の嗅覚はさすがだな。
この鬱陶しい感じはフレイムヘイズに間違いないだろう。



は?どこ?どこ?
どこに居るの?フレイムヘイズ
早く欲しいよ。



それともう一つ。



あ?



そろそろ感づかれるだろう。



まぁ、いいでしょう。
フレイムヘイズが現れるのも時間の問題だとわかっていたはず。



ならばどうする?



もう少し仕掛けをめぐらせて
万全を期したかったのだけれども
始めましょうか?
お兄様。



うん。



手始めにまずはこちらからご挨拶にでも伺いましょう。
探すのは簡単ですもの。






昨日、何かあったのかな?



うん?



さっきアラストールが電話で
昨日の事がどうとかって・・・



知らない。



どうしたの?シャナ?



おまえとは、絶対に絶対に
しない。



え?



一緒に食べよう?



良かったら坂井君に作ってきたんですけど。



僕に?



いつも おにぎりばかり食べているから・・・
その・・・



あ、うん。

ありがとう。
いただきまーす。
うわ!



どれから食べようか、迷っちゃうな。



あ?



え?






いやぁ〜
結構 買いましたね。



結構どころか・・・



何 言ってんの?
買い物はまだこれから。



あっ。



こりゃまた やばい時にでっけぇお客さんが来たもんだ。



なんだ?あいつら。



姐さん?



久しぶりだな。
美しき殺戮者。



こんな所で 何してんのよ?
ぐにゃぐにゃの色男。



あら、お知り合い?



ああ、紹介しよう。ティリエル
フレイムヘイズの中でも指折りの殺し屋。
弔詞の詠み手、マージョリー・ドーだ。



まぁ、では蹂躙の爪牙の?



うむ。



でも、この人たち僕の欲しい物 持ってないよ。



そう、簡単に見つけられたと思ったら
獲物とは違いましたのね。



うん。だから、もう行こう。



お兄様がそうおっしゃるのなら。



あいつら、ともがら(従)じゃあ?



見逃して良いんですか?



見逃したんじゃねぇよ。
見逃してもらったのさ。



え?



お黙り。馬鹿マルコ。






それで、母さんとどんな話をしたんだ?



貴様が気にする必要は無い。



でも・・・



それより
もっと鍛錬に励め。
母に恥をかかせるものではない。



は、はぁ。



ゆうちゃん、シャナちゃん。
ご飯できたわよ。



うん。



わかった。



あ!



おぅ!



おまえとは絶対にしない。



え?






うん、どこにあるのかな?
にえとののしゃな(贄殿遮那)。