灼眼のシャナ11 1/3

灼眼のシャナ11 1/3


悠二とシャナとキス





いい、悠二。
少しずつ力を送って。



わかった。



始めるわよ。



うん。



はぁっ!



うむ。
もう翼は楽に構成できるようになったな。



なんとかね。



ーーはぁっ!!



シャナ、もう時間だ。



そう、じゃぁ今日はここまで。



あっ!
12時。

零時迷子か。
力が元に戻るのはいいけど、この感覚はどうも・・・



慣れなきゃ駄目。



うん。
ちょっと・・・お腹すいたな。

下で何か食べないか?



なに、あれ?



ドラマの再放送だよ。



ドラマ?
作り話のこと?



まぁ、そんなとこ。

消そうか?



どっちでもいい。






りえ!






痛そう・・・



ねぇ、
どうしてあいつは叩かれたの?



そりゃ、いきなりキスされそうになったら嫌がるさ。
普通は。



キス程度で?



キス程度?



そうでしょ。



うん?






みんな、みんな見てるよ。
怖いよ。ティリエル



大丈夫ですわよ。お兄様。



そういうきみらの格好や派手な行動が注目を集めているのだ。



まぁ!
花が咲き誇るのにどんな遠慮が要るの?
シュドナイ

私のクレイドルガーデン(揺りかごの園)に守られている身分で
偉そうに言って欲しくないわね。



ね、ねぇ、ティリエル
食べてもいい?



ええ、お兄様。
でも、もう少しだけ待ってくださる?



何の自在式だ?



お兄様の探し物が見つかりそうだから
準備をしておくのよ。
せっかく見つけても、誰かに持ち逃げされたら
元も子もないでしょ。



と、取られないように閉じ込めちゃうんだよね。
僕らの揺りかごに。



さぁ、お兄様。
どうぞ、あれ以外を召し上がってくださいな。



うん、いただきまーす。



ねぇ、オルゴールって知っているかしら?



オルゴール?
ミュージックボックスのことか?



ええ、普通はそう言うのだけど
オルゴールのほうが音の響きとして雅やかでしょ?



それがこの自在法と一緒に囲いを作るための宝具か。



とってもいい音色で鳴くのよ。






うわぁっ!

今さらドッチボールなんて。



大丈夫ですか?



うん、全然平気。



ショー!



うわぁーー!!



大丈夫か?



田中!?






凄い雨だったな。



でも中止になってよかったよ。
あのまま続けていたらヤバイ試合になっていたって。
絶対。



あ、姐さん。



姐さん?
誰、それ?



重症だな。
ありゃ。



うん。



なぁ、坂井。



ん?



平井さんの事なんだけど・・・



どうかしたのか?



いや、おまえらよく一緒に登校してるけど
その・・・なんかあるのかな?ってさ。



ああ、無い、無い。
何も無い。



ほんとだな?



え?






うん?



キスぐらいって言うけどやっぱり簡単には許せないよ。



あぁ、それ、わかる。
許しちゃうと後がずるずるだからね。



そういう意味じゃなくて・・・
なんて言うか、キスって大事だと思うし・・・



え?!



あっ!



キス。
昨日も悠二が変な感じだった。






教えてもらった事に間違いは無い。
はぁ〜。