灼眼のシャナ5 2/3

灼眼のシャナ5 2/3




てな訳で、ともがら(従)を見つけるために
おまえたちとこれから調べまわるって訳なんだ。
ウワハハハハハ



わかった。



よろしい。



それで・・・そのぉ〜
姐さん、俺たちは具体的に何をすれば・・・



そうね、とりあえず質問に答えて。
あんたたち、この街の人間でしょ?



あぁ〜。



敬語は。



はい。



最近この街で 大きな事件とか事故とか
何か変わったことは起きていない?



うーーん。



さぁ、新聞なんて読んでねぇし。



読んでませんし、
知っていると行っても、交通事故程度ですよ。



うーーん。



そう。
なんか、やな感じがするのよね。この街。






マリアンヌはここに居ておくれ。



ご主人様。



ふ、見つけたよ。






理解はしているな。



何を?



弔詞の詠み手に負けたわけをだ。






事件もあって泥棒って程度か。

ど派手な事件とか無かったの?



無いですね。



んじゃさぁ、さっき教えたトーチってわかるでしょ?
それがたくさん集まって居そうな場所、知らない?

んじゃさ、この街で一番人が集まる場所はどこ?



えーっと、この先の駅前あたりでしょうか。



そ、こうなったら
しらみつぶしに探すしかなさそうね。



姐さん、どうしたんです?



薄白い炎。



おいおい、あれはまさか・・・



狩人、フリアグネ



あんたたち、少しここで待っていなさい。






おかしい、この辺りに何者かが居たはず。



まさか、狩人だなんてね。
以外に大物だったじゃない。



ああ、野鼠おっていて鹿に出っくわしたもんだなぁ。
ウハハァ!!



この際だから殺すわよ。
文句は?



ねぇねぇ、あるわきゃねぇさ。
我がぶっちぎりのきわ、マージョリー・ドー



この気配・・・フレイムヘイズか。






また狩人が動き出している。



待て。
放っておけ。
弔詞の詠み手が向かっている。



でも・・・



今のおまえでは危険だ。
我らには他にやるべきことがある。






わぁ〜!!綺麗だね。



そ、そうですね。
奥のほう、ステンドグラスが展示されているみたいです。



へぇ〜。
見てみようよ。



あ、はい。



あっ!



坂井くん?



ぐぜ(紅世)のともがらか!



どうかしたんですか?



ほう、わかるのかね?
なるほど。ミステスか。
安心しなさい。きみをどうこう するつもりは無い。



私はむやみに世界のバランスを崩すような事は嫌いでね。
少し話をしないか?



お知り合いですか?



え、う・・・ん、まぁ・・・






弔詞の詠み手、マージョリー・ドー
そして蹂躙の爪牙、マルコシアス



狩人、フリアグネ



新たなフレイムヘイズとは君たちだったのか。
まさかとは思うけど、私の邪魔をしていたのは君たちかい?



何の事かしら?
あんたをぶち殺すのはこれからだけど。



なるほど。
どうやら無粋な侵入者には逃げられたようだな。



ん?まさか・・・



狩人のやつも追っていたとはなぁ〜。



まぁいい。
本当はとうめつ(討滅)の道具なんか相手にしている暇は無いのだけれど、
つまづく前に石を蹴り飛ばしておくのも
一つの手かもしれないな。



私の獲物に手を出そうなんて!
食いちぎられる覚悟は?



獲物?



無くても食いちぎるがなぁ〜!!
ワハハハハハハ。






綺麗ですね、坂井くん。
はぁ・・・



まず名乗っておこう。
私は屍拾い、ラミー。
きみも気づいたとおり、ぐぜの ともがらだ。



やっぱり ともがら。



まさか!!
おまえがシャナをあんな目に?



シャナ?



フレイムヘイズのことだ。



いや、私ではない。
それより私は名乗った。
今度はきみの名を聞かせてもらいたいな。
ミステスの少年。



僕は坂井悠二



坂井悠二か。

自分の置かれた状況を理解していながら、正気でいられるとは。
たいしたものだな。
それとも全てをあきらめているだけか?



さっき、シャナと呼んでいたが。
きみの傍にいるフレイムヘイズのことかな?



シャナというのは僕がつけた名前だ。
炎髪灼眼の。



なに?!



ともに居るのは天壌の劫火、アラストールかね。



知り合いなのか?



そのようなものだ。
そうか、炎髪灼眼の討ち手か。
ならば無用な戦いも避けられるだろう。



無用だって?
でも、あんたは ともがらじゃあ?



私は人を喰わない。
名のとおり屍、つまりトーチしか喰わないのだ。
それもきみが見たとおり、かなり弱って消えそうな者だけを。
この身体も存在の力を消費しないように
トーチの物を借りている。



なんで そんなことを?



目的がある。