灼眼のシャナ３ 2/3

灼眼のシャナ３　2/3

なぁ、平井ってあんなんだっけ？

たーーなんか、すっげぇ近寄りにくいんだけど。

もう、私　息がつまっちゃった。
テストの時より緊張するし。

けど、あの平井さんにきっついこと言ってたよね。
坂井くん。

あれもねぇ〜

ああ見えて実はキレキャラ？

こわぁ〜い。

坂井、僕　昼休みに委員会あるから。

いいよ。一人で食べるし。

僕からあとでみんなにフォロー入れてみるけどさ
今日のおまえ、変だったぞ。

うん、ごめん。

じゃな。

まいったな。

そこまで機嫌がよいのは珍しいな。

ここのメロンパン、皮の部分がいい感じに硬くておいしい。

やっぱりトーチはトーチね。
訳のわからないことで　わめいたり、怒ったり。
今までと同じ。何も変わってなんかない。

さっさとぐぜ（紅世）のともがら（従）をとうめつ（討滅）して
あのトーチともお別れ。
今までと同じ。

本当に行くのかい？マリアンヌ。

はい。

ぜひともあのミステスを狩らせてください。
先日の失敗をそのままにしてはおけません。

そんな事なら私はなんとも思っていないのに。

でも、私はご主人様のやさしいお心をただ受け取るだけの私では
いたくないのです。
どうか、私の心を。

おお、私のかわいいマリアンヌ。
やさしいのは　きみのほうだよ。

わかったよ。行っておいで。

はい。

でも、ミステスの傍にはあのフレイムヘイズがいるからね。
これを持ってお行き。

まさに消える前のトーチって感じだな。

僕が消えても誰も不思議に思わない。
僕がここに居たことを覚えていてくれる人間は一人も居ないんだ。
自分が消えることより　そっちのほうがきついかも。

いったいどういう指導をされているんですか！！
おおみえ先生！
あの平井ゆかりと言うのは相当な問題児ですよ！

はぁ、どうも。
そういう子ではなかったと思うのですが。

舐められているんですな。生徒に！
一度びしっとわからせてやれば良いんです。

はぁ。

午後の授業もすごかったね。

平井さん、何者？って感じ。

ゆかりちゃん、ばいばい。

うん。

ばいばい。

しつこい。

ごめんなさい。

坂井、予備校まで時間あるんだけど軽く腹ごしらえ付き合わない？

僕に気つかってるの？

べつに。

来た。

これってこの間の。

封絶よ。

ちょっと待って、学校で。

場所なんてどこでも関係ないわ。
おまえが居るんだから。
簡単に予想できたことよ。

待って、まだみんなが。

封絶したのは敵よ。
むこうに言えば。

このままじゃ、みんなが巻き込まれる。
僕がなんとかしなきゃ。
僕のせいなんだ。

ちょっとごめん。

シャナ！！

呼び捨て？

そんなもの、どうでもいいだろ！
どうなるんだ？これ？

こんな物、手品より簡単なネタよ。

池！　池！　池！！

この間と同じりんね（燐子）ね。
おまえの主の名は？

私が　言うと　思う？

ううん。確認しただけ。
でも、まぁ無駄ゴマをちょろちょろ出し惜しみするくらいだから
よほどの馬鹿なんだろうけど。

おまえ。

こんにちは。おチビさん。
おうま（逢魔）が時にふさわしい出会いだ。

わかる。
これが　ぐぜ（紅世）のともがら（従）だ。

へぇ〜、私の自慢の宝具であるレギュラーシャープを
刀一つでここまで減らすとは。

ご主人様。申し訳ありません。

謝らないでおくれ、マリアンヌ。

慣れない宝具を持たせてしまってごめんよ。

おまえが主？

そう、狩人フリアグネ。
それが私の名だ。

狩人、そうか。フレイムヘイズ殺しか。

そう呼ばれるのは好きじゃないなぁ。
本来はこの世に散らばる宝具を集める。
それゆえの狩人。

君はわれらがぐぜにその名をとどろかす
天壌の劫火、アラストールだね。
逢うのは初めてかな？
こっちに居ることは聞いていたけど。

みかけに惑わされるな。
あまたの宝具を駆使して
フレイムヘイズを幾人も葬っている。
強力なぐぜ（紅世）の王だ。

うん。

それがきみの契約者。
贄殿遮那（にえとののしゃな）のフレイムヘイズか。
噂にたがわぬ美しさだ。
もっとも炎もまともに出せないらしいが。

なんですって。

君はその剣の力を借り、なんとか内なる炎を呼び出しているにすぎない。
そうだろ？

天壌の劫火よ。
契約者がこんなに貧弱ではぐぜ（紅世）の魔人の力も
宝の持ち腐れ。

持ち腐れかどうか試してみる？

ふん。
そうやってムキになったフレイムヘイズが暴走し
爆死するのを何度も見ている。

そんな事になってそこのミステスが壊されたら本末転倒だ。
また伺うよ。
何が入っているのかな？
その中。楽しみだ。