ツバサ・クロニクル 20 1/3

ツバサ・クロニクル 20 1/3


午後のピアノ。




ここではある段階以上の鬼児は
武器じゃないと倒せないそうです。



らしいな。



おれに・・・
剣を教えてもらえませんか?



それは、おまえが生きるためか?



生きて、やると決めたことを
やるためです。






小狼






ぁ・・・?



死なないんじゃなくて
死ねないんだろ。
おまえは。



ぁ・・・



ぅ・・・



俺は、俺を倒そうと向かってくるやつは
殺る。(やる)
生涯、守ると決めたものを奪おうとする奴も
殺る。(やる)

今までどれほど倒してきたかも
覚えてねぇまらな。

綺麗ごとなんざも言う気もねぇ。
だがな・・・
まだ命数尽きてねぇのに
自分から生きようとしねぇ奴が
この世で一番、嫌ぇなんだよ。



じゃぁ、オレ
きみの一番嫌いなタイプだね。






黒りんのご飯
変。



自分で作っておいて
こんな事言うのもあれだけど
お店の雰囲気といまひとつ合ってないよね。



ご馳走様でした。



はーい。



行くぞ。



はい。






黒ぽんたち
どこ行ったの?



小狼くんがね
やるべき事をやるために
黒わんこから剣を教えてもらう事にしたんだよ。



ふーん。

それ、なぁに?



わんこ達のお弁当だよ。



渡すの忘れちゃったの?



うーん。
ん?



おはようございます。



おはよう!
さくらちゃん。



ぁ!






小狼くーん!



姫。



これ、ファイさんから。
お昼になったら食べてって。



ありがとうございます。



こんな朝早くから、どこに行くの?



心配はいりません。



でも・・・



ファイが言ってた!
小狼、黒わんこから剣を教えてもらうんだよね?



本当に?



はい。



どうして?



やるべき事をやる為だって
ファイが言ってた!
ぷぅ!



やるべき事?



姫の羽根を探すことです。



ぁ・・・



それは、おれのため
でもあります。



小狼くん・・・



あーぁ・・・






長庵。



ここですね。



邪魔するぞ。



剣が欲しい。



んー。
お前さんのかね?



俺とこいつのだ。



正式登録している鬼児狩りかね?



はい。
あの・・・名前は・・・



てぇ・・・



よい。
お前さんにはこれが良かろう。



ん。



長剣か。



使い慣れておろう。



なぜわかる?



うぉほほほほ。
この商売、長いでな。
剣の名は蒼氷(そうひ)と言う。



蒼氷か。
気に入ったぜ。



さて、そっちの・・・
剣を使った経験は無いな。



はい。



しかし・・・
その瞳に炎を宿しておる。



ぁ・・・



サンユン
あれを。



はい。
ただいま。



正義(まさよし)君?!



って言うか、やつの巧断?!



え?
何ですか?



ん?



ぁ・・・あ・・・



知り合いか?



いえ・・・



すみません。
人違いでした。



気難しいがお前さんなら
御せるかもしれん。
名は緋炎(ひえん)と言う。



緋炎。



じゃ、支払いをさくっとな。



え?!

サイン。



早速か!



先に言っておくが
値引きは無しじゃ。



お買い上げ、ありがとうございます!






てぇ。
あのジジイ、ほんとに
全くまけねぇし。



でも、おれは刀剣には詳しくありませんが
この剣がすごい剣だって事はわかります。



あぁ・・・
だから・・・