ツバサ・クロニクル 18 1/3

ツバサ・クロニクル 18 1/3


にゃんことワンコ




うわぁ〜
出たぁ〜!



えいっ!



てやぁ!



お前、右目が・・・



わかっています。
でも、おれの気持ちは変わりません。



もう、やっつけちゃったんですね。



おれたちの獲物だったのに。



ぁ?



ん?



ぇ?



こんばんは!
私、猫依 護刃(ねこい ゆずりは)14歳。
鬼児狩りやってます!
で、こっちが相方の・・・



志勇 草薙(しゆう くさなぎ)だ。



凄かったですね。
蹴り技も剣技も。



いえ・・・



えらく普通の刀だな。
その腕に見合ってないんじゃないか?



そうか?
これは俺が選んだ物じゃねぇ。
こいつが買ってきたんだ。



どうも!



鬼児狩りは二人組みが基本だぜ。
市役所で指導を受けなかったのか?



オレは見学者みたいなもんなんで。



あ!
ひょっとして、あなたたちって
新しく鬼児狩りに登録したあの・・・



あの・・・?



ふん。






うふふ。
ははぁ・・・
塗り〜塗り〜



うわぁ!



まぁまぁ、落ち着いて。



これが落ち着いて居られるか!?



黒ぽん、なぜか大激怒!



一体、何が?



名前・・・です。



名前?



実はファイさん
市役所でおれたちの名前を登録する時・・・






あ!
ファイさん!
そ・・・それは・・・






市役所の子が偽名でもいいって言うからさ
でも、この国の字、わかんないから
だから、これ書いて

黒ぽんの名前は、『おっきいワンコ』に
小狼くんの名前は・・・



あ・・・あぁ・・・



『ちっこい わんこ』にしてもらいました!
そして・・・
こっちは、オレとさくらちゃん。
『おっきいニャンコ』と『ちっこい にゃんこ』です。

だからカフェの看板もニャンコにしたんだぁ。



あ?



なるほど!
そうだったのか!



その訳わかんねぇ事しか考えてねぇ頭を勝ち割って
中を綺麗に洗ってやる!



あ〜あ、おっきいワンコが怒った。



このぉ!



こんばんは!



あー!
かわいいお店!
ここがお家なんて素敵ですね!
ちっこいわんこさん。



え、いやぁ・・・あの・・・



なんだか美味そうな匂いだな。



試しにチョコレートケーキを作ったんです。
開店は明日からなんですけど
良かったら食べてみてもらえませんか?



喜んで!



いやぁ、悪いな。
おっきいワンコ。



馬鹿野郎!
おっきいワンコじゃねぇ!



はむ。
美味しい!



良かった。
モコナのアドバイスで生クリームを添えてみたんだ。



生クリームがついてると
なお美味しいの!



こりゃぁ、
他の鬼児狩りをやっている奴らにも教えないとな。
いい店が出来たって。



どうぞ。



ありがとう。



この国には来たばかりなんですね。



はい。昨日。



着いた夜、いきなり鬼児に襲われて
大変だったよ。



鬼児には、その強さによって段階があるんだ。



ぁ?



鬼児段階表。



鬼児の強さは、イが最強で
ロ・ハ・ニ・ホ・へ・ト
と下がっていくんです。

それらをさらに5段階に分けていて
例えば、ホの1段階だと
ホのランクで一番強い鬼児で
ホの5段階だと
ホのランクで一番弱い鬼児って事になるんです。



という事は、一番強いのはイの1段階。



そう。
鬼児狩りは、みんなそのイの1段階の鬼児を倒すため
日々、頑張ってるんです。



って事は・・・
昨日、家に来たハの5段階って事は
中間よりちょい、上くらいかな?



そりゃ妙だな。
家に潜入できるのはロの段階以上だぜ。



ん?



鬼児が近くに出たみたい。



ご馳走さん。
いくらだ?



今日はサービスで
その代わりって言ったらあれだけど
また来て、いろいろ教えて欲しいな。



おう。
是非寄らせてもらうよ。



じゃ、またね。



ぁ・・・
うん。また。



もう、常連さん候補できちゃったね。



モコナ
羽根の波動は?



感じるけど、凄く弱いからやっぱり
場所まではわからないの。
ごめんなさい。



謝らなくても良いんだよ。



え?



鬼児狩りの仕事も
情報を得るのに役立つから
きっと手がかりになるような事を
いろいろ聞けると思うよ。



でも、怪我するかもしれない!



心配してくれてありがとう。
モコナ



モコナも頑張って羽根の波動、キャッチする!






あ!

さくら姫・・・



ファイさんに教えてもらって入れたの。
チョコレートっていうのを温めた飲み物なんですって。



ありがとうございます。



ごめんなさい。



姫・・・