ツバサ・クロニクル 11 1/3

ツバサ・クロニクル 11 1/3


選ばれたアシタ。



出でよ。



おう。



あれは・・・



この街の者たちだ。
身の程も知らず、わしの城を攻めてきたので
秘術をかけてやった。
いまや彼らはわしの思うままに動く
兵隊となったのだ!
この者たちを倒せるか?

小僧!
ふふふふふふふふふ。
うはははははははは。



おまえが街の者どもを攻撃したら
その痛みを何倍にもして
あの小娘たちに味合わせてやるぞ。



助けて!



やれ!



ぁ!



反撃してみろ!
小僧!



どうした?
もう終わりか?



く。



小狼



うわっ・・・






ほらほら、急いで
黒ぽん。



後ろ走ってて言ってんじゃねぇよ!






あっ・・・
う・・・



やはり、この羽根がある限り
わしは無敵だ。
うはははははは。



小狼
小狼
しっかり!



助けて!



助けて・・・
小狼



ぁ・・・






あのね、これから小狼君のことを
小狼って呼んでもいい?



ぁ・・・



ね、小狼






小狼
出せ!



ぁ!



ぉ!



あれは秘術か?



なんだと?



あの二人は偽物だ。



な、何を言っている?
あれは確かに・・・



今の・・・
姫は・・・

もう、おれを・・・
小狼とは呼ばない。



あ・・・
遊びは、終わりだ!



おぉ!



わぁ!



小狼



いえーぃ・・・



さぁ、おまえたち。
さっさとこの小僧を始末してしまえ!



みんな!



ぁ!



目を覚ませ!






あれは・・・






おぉ・・・



な、なんだ?



どうして、おれたち
こんな所に?



春香!



あ!さくら!



おれも、おまえたちも
みんな秘術で操られていたんだ。
でも、春香のおかげで
正気を取り戻せた。



私一人じゃない。
母様もだ。
この鏡は母様から貰った秘術道具なんだ。



なんだと?



私の力はまだ弱いけど
でも、この鏡にかけて
もう、おまえなんかに
街のみんなを自由にはさせない。



く・・・
この・・・



みんな、むこうに兵隊が集まっているわ。



わかった。

ここは、任せた。



うん。



行くぞ!



おう!






うー。
ひでぇめにあった。



それは気の毒にのう。



え?

そ・・・
その声は・・・
い・・・



ふふふふふふふ。






おう!
やってるね・・・



二人とも!
遅い!



ごめんね。
こっちもいろいろあったんだよ。



羽根を・・・
返せ。

それはさくら姫の記憶だ。
返せ。



小狼くん・・・



ん・・・
待て・・・

これを使えば
春香の母親を生き返らせえる事ができるんだぞ。

だが、わしを倒せばそれもかなわぬ夢。

どうだ、春香よ。
母が恋しかろう!
母に会いたかろう!
この、強大な力を使えば
きっと・・・