灼眼のシャナ21 1/3

灼眼のシャナ21 1/3


遠ざかる想い。





このような時刻に散策とは
わざわざ呼び出す手間が省けたのであります。



うわぁ〜!



苦しいのは一瞬。



一撃必殺。



助けを呼んでも無駄であります。
おまえの破壊には炎髪灼眼の討ち手も同意しているのであります。



シャナが・・・
シャナが・・・
僕を・・・






悠二・・・






なるほど、少しは存在の力を操れるようでありますな。



笑止。



シャナ?



やっぱりシャナは・・・



何の真似でありますか?
ミステスの破壊には同意したはずであります。
そこを どいていただきたいので あります。
さぁ。



退去。



シャナ・・・



ミステス破壊に反対すると言うことでありますか?
零時迷子を無作為転移させてしまえば
バルマスケ(仮装舞踏会)との正面衝突は
回避できるのであります。



あ!



大きな戦いは世界のバランスを崩す。
それを考えれば有効な選択肢であります。
特に敵の出方がわからず
主導権を握られる恐れがある場合には
最善であります。
わかっているはずであります。

あなたが・・・フレイムヘイズであるなら。

それでも反対でありますか?



シャナ・・・






あ、何だろう?
この感じ。






どうした?
ヘカテー



星黎殿が震えている。



あぁ、ベルペオルのばばぁが、いかれ教授にあちこちいじらせたからな。
渾の聖廟(こんのせいびょう) を本格的に発動させるらしい。



渾の聖廟(こんのせいびょう) 。



おまえも忙しくなる。
もう祈ってばかりもおられまい。
祈るより俺に願え、ヘカテー
何が望みだ?



答えを。
私が求めている物への答え。



何を求めている?



私が求めるべき物です。



うーむ。



ふふ。
何度聞いても同じだよ。
要するに何も求めちゃいないのさ。

だが、この子は万物に求められるだろう。
渾の聖廟(こんのせいびょう) が動き出せばね。



それはいいが、本当にヘカテーに害はないのだろうね。



くどいね、千変。
ヘカテーは永遠になるのさ。
とてつもない存在の力と共にね。



ふ。
ま、俺は俺の本分を果たす。
俺のヘカテーを守るだけだ。



私はあなたの物ではありません。



それは残念。
ヘカテー、おまえはまっさらだ。
そのままでいてくれ。



ふ。
もうすぐ完成する。
ぐぜ(紅世)の王が誰一人作りえなかった
存在の泉。






答えを持たないのであれば
邪魔はしないでいただきたいのであります。



破壊。



シャナが反対できる訳が無い。
シャナは・・・フレイムヘイズなんだから。



待て、万条の仕手。



ぁ!



ぁ。



そのミステスにはまだ用がある。



用とは?



聞きたい事があるのだ。
昼間、ともがら(従)について何か言っていたろう。



ぁ!



そう、ともがら(従)が使った鳥の飾り。



シャナ!それを聞きたかったのだな。



ぁ!
う、うん。そう。



その程度の用で破壊を止めろと?



一概にくだらぬとも言い切れぬ。
このミステスは時折なかなかの洞察・・・