灼眼のシャナ17 1/3

灼眼のシャナ17 1/3



新たなる序章。






よぉーし!
残り15分、自由時間だ。



わーい。



こら!
危ない真似だけはするんじゃないぞ!



はーい。



あい方が休みだと元気ないね。
なぁに?喧嘩でもした?



べつに。



ふーん。
じゃぁ、佐藤 本当に風邪なんだ。



あぁ。



って、あれ?おがちゃん、佐藤が休みだと気になるわけ?



はぁ?ばーか。






吉田さんのこと・・・
好きなのか?






そんな事・・・






私、坂井君にちゃんと言う!






悠二は私の・・・



言うんだ。坂井君にちゃんと。






そんなんで、いいのかよ!
こんな半端なことしてたら、結局悲しいめに逢うのは・・・






大丈夫。言える。
何かきっかけがあれば・・・



負けない。絶対に負けない。






これで星黎殿もがら空きだな。

何をするつもりだ?



この星黎殿を器にするのさ。
あの秘宝中の秘宝、零時迷子とこのヘカテーのために。



いいのか?
ヘカテー



ベルペオルのやりたいように。



またこもっちまったな。



どこで見たのか、
ああしていれば答えが出ると思っているのだからねぇ。



その無垢なところがいいのさ。
俺のヘカテーは。



ふん。



今度の件
ヘカテーに害は無いんだろうな。



あぁ、
むしろ永遠の存在にしてくれるだろうよ。
今、この企てにぴったりの者が動いているところさ。
少しばかり不安はある男だがね。






一人で鍛錬しろって
シャナ一体どうしたんだろう。



我も聞かされておらぬ。



でも、今までこんな事 無かったよな。
何かよっぽど重要な用事でも・・・



無駄口を叩くな。
速度を上げろ。



はい、はい。






はい、いいわよ。

でも・・・
本当に一度もやったこと無いの?



ない。
ヴィルヘルミナがそういう鍛錬はいらないって。



ヴィルヘルミナさんってアラス・トオルさんと一緒に暮らしていた方ね。



うん。



そうなるといきなりお弁当作りは難しいかもしれないわね。



ぁ?



お弁当じゃなきゃ駄目かしら?



うん。



ゆうちゃんが作ってって言ったの?



でも・・・なんか嫌だった。
悠二が吉田一美のお弁当食べているの。



吉田一美さん?



だから・・・



そう。
それなら基本の卵焼き作ってみる?



うん。






止まるな。走り続けろ。



ちょっと待ってよ。
息が整うまで。



しようの無いやつだ。
少しだけだぞ。



はい、はい。



返事は一度でよい。



わぁ、ミサゴ祭りか。
もう明日なんだっけ。



なんだ?それは。



えっと、結構大きい祭りでさ
昔はよく父さんと母さんと三人で来たんだ。

好きだったな。
りんご飴。



ん?



あぁ、夜店で売っている飴だよ。
そうだ!明日、シャナと一緒に・・・

シャナは祭りなんかあんまり興味ないか。



むろんだ。
鍛錬を続けろ。



はい、はい。



返事は一度でよい。






大丈夫よ。怖くないの。
これはお祭りの飾りなんだからね。
ミサゴ祭り、もうそんな季節なんだ。

そうだ、坂井君もお祭りに誘おう。
そこでちゃんと言おう。

エカテリーナ、帰るよ。
早く学校行かなきゃ。