灼眼のシャナ14 1/3

灼眼のシャナ14 1/3


偉大なる者。




と、とにかく悠二はだめなの!



だめじゃない。
私は好きですって坂井君に言うし
ずるいゆかりちゃんに邪魔されることもないんだから!



ずるくなんか無い!
だめったら駄目なの!
悠二は私の・・・!

悠二は私の・・・何?

悠二は私と居るほうが絶対にいいんだから!



そんな事無い!
それを決めるのは坂井君よ!



悠二のこと何も知らないくせに!



これから知るもの!



無理よ!



なんで!?



無理ったら無理なの!



あたし、ちゃんと言ったから。



負けない。絶対に負けない。






間違いない。
あのミステスの中身は零時迷子。






はい。これ悠二の分。



どうしたの?シャナ。



何が?



何がってその・・・
ずっとイライラしているみたいだから。



うるさい。うるさい。うるさい。
メロンパンが美味しくなくなる。
負けない。絶対に負けない。

はむ。



はむ。



メロンパンの食べ方も知らないの?



え?!



あのね、まずカリカリな部分を少し食べて
次にモフモフな部分を食べるの。
で、また少しカリカリを、
次にモフモフをって食べると
バランスよく二つの食感を味わえるってわけ。

わかった?



わ、わかった。



よし。はむ。



うーん、何、この香料臭さ。
この店メロンパンって物の持ち味全然わかってない。



あは。本当に好きなんだ。
あ、いや シャナはメロンパンが大好きなんだなぁ〜って。



好き?



うん。



僕がシャナについて知っていることは
たった二つしかない。
フレイムヘイズであることと
メロンパンが大好きな事だけだ。

でも、その二つはとても重要な事のように思える。
シャナがこんなにメロンパンが好きなのは
きっと、理由があるのだから。






はぁっ!

ふぅっ!

はぁーっ!

えぃ!

いやぁっ!



えぃっ!





と、言うことであります。
天壌の劫火。



それで、どうだ?



最適であります。



文武に秀で、学ぶ先を見通し、
知識におぼれぬ賢明さを持ち、
怠惰を自己に許さず。

何よりも得がたきは
稀に見る自尊心と闘争本能であります。
過去の例を顧みるまでもなく
最高の逸材であります。



気まぐれに拾った赤子がな。



起きた不幸な出来事は偶然。
私がそこに行き逢ったのも偶然。
この天道宮以外に寄る辺が無くなったのも偶然。



うむ。
何か不満でもあるのか?



御身が気づかれていないわけが無いのであります。
時折感じるのであります。
こちらに見せない姿を。
われわれに許していない何かを
秘めているように感じるのであります。

我々に絶対見せない
見せてはいけないものを心の奥に・・・



そうだな。
だが、それは我らとて同じこと。



はい。






ぶはぁ!