灼眼のシャナ8 2/3

灼眼のシャナ8 2/3





まさか・・・
あれ?
やってみるか。

隣の芝に雨よ降れ。
私の上だけ避けて降れ!

行け!



ほう、火避けの指輪か。



な、なんで?



来るぞ!



ギャーー



何の策もなしに悠二を無防備にさらしておくと思った?



あんた、私が狙うのを待ってたってわけ?



ヤベー!
自在式が崩れる!!






姐さん・・・

ともがら(従)の討滅、うまくいったかな?



知るかよ。



行ってみるか?



なんで。



心配だろ?
姐さん。



だからって、何ができるんだよ。
もう用済みなんだよ。俺らは。



そうか。



ああ。






少年!



悠二!



シャナ!



シャナ・・・



悠二・・・



悠二、飛ぶから結界といて。
これじゃあ炎が使えない。



待て!
今、とけば狙い撃ちされるぞ。



さぁ、落ちるか、撃たれるか
今度はあんたが選ぶ番よ。



ほう、これはまた珍しい眺めだ。
せっかくの見ものだが私はこれで失礼させてもらうよ。



逃がすかよ!クソ野郎!!



今よ!結界といて!



うわぁーーーー



何でも、出来る!!



うわぁ、ぁ・・・ぁ・・・



シャナ!ぶつかる。



騒ぐな。すぐに制御できる。



悠二、身体にしがみついて。



え?



うまく飛べない!



あ、ああ。



悠二・・・
何でも出来る。



さぁ、今度こそ終わりよ。ラミー。



永かったなぁ〜。
この追いかけっこは。



なんだと?!



ギャァーーーー



最初から大事な物など何も無かった。
全てを奪われて生きている。
だから、私も全てを壊そうと思った。
壊して・・・殺して・・・奪って・・・あざ笑おうと。
それを・・・それさえも・・・それさえも奴が奪った。
私に見せつけるために。
私にはもう、壊す物さえ残っていない。
からっぽなのだから。
せめて、あいつだけでもいい。
あいつだけでも・・・



言ってみな、その先を。
おまえは空っぽの器。
群青の映える綺麗な器だ。



だれ?



俺を呼べ!
ぶち殺しの雄叫びをあげて俺を呼べ!



俺はおまえの器を満たし、おまえは俺の求めを満たす。
そうだ!呼べ!
我が麗しのゴブレット!






なに!あれ!!



蹂躙の爪牙、マルコシアスの けんげん(顕現)だ。



いかんな。暴走している。
このままでは封絶がとける。



もしとけたら?



外につながってしまったら、もう修復は不可能だ。
中の人間も皆 死ぬ。



そんな!?



それに、やつの憎悪と悲鳴が無秩序に流れ出ている。
おそらく封絶の外にも影響が出ているはずだ。



だが、今となっては制止の言葉も届くまい。



なら、殴って言うことをきかせればいい。



悠二、



僕に手伝えること ある?



ある。

おもいっきり飛ぶから、私が言ったら指輪で最小限の結界を張って。



わかった。