灼眼のシャナ1 3/3

灼眼のシャナ1 3/3




平井さん!
平井さん!
まって!!




なんだ?
なんだよ、あれ・・・
平井さん・・・



そんな!!
なんで?!




まさか!
ねぇ!



ちょっと待ってくれ!
さっきのいったい何なんだ!!
さっき いた子、どこに行っちゃったんだよ。
それに!!平井さんたちの中に・・・



うるさいなぁ〜もう〜
アラストール、これ消そうか。



いや、うかつにミステスを開けてはならん。
てんもくいっこ(天目一個)の時の騒動を忘れたか?



わかっているけど、さっきから これ うるさくて。




真実を教えてやればよい。
それで、これも黙るだろう。




何なんだよ!!
さっきから これ、これって人を物みたいに。



そう、おまえは人じゃない。
物よ。
おまえだけじゃない。
身体の中に明かりが見えるのはみんなそう。

ぐぜ(紅世)のともがら(従)に存在を食われて消えた人間の代替物。
トーチなの。



代替物って・・・
何を言って・・・



急に存在が消えると世界のバランスが狂うでしょ。
だから衝撃を和らげるために代わりをおいておくの。
一時的にね。



それって・・・つまり・・・






申し訳ありません。ご主人様。
お気に入りのりんね(燐子)を一つ失いました。



きみは何も悪くない。マリアンヌ。
フレイムヘイズに襲われるのは天災にあうようなものだ。



お願いです。もう一度私に。




ああ、
でも急ぐことは無いよ。
疲れたろうから今日はもうお休み。
私のかわいいマリアンヌ。
きみは何も心配しなくていい。

えんぱつ(炎髪)しゃくがん(灼眼)か。







つまり・・・



そうよ。本当のおまえは存在を食われてとっくに消えている。
今のおまえは残りかすよ。



ぼくが・・・とっくに・・・







いつもどおりだったはずの あの日
ぼくは・・・自分が死んでいることを知った。