ツバサ・クロニクル 15 2/3

ツバサ・クロニクル 15 2/3



ぁ!
これは・・・



子供たちだ!



おい!
こっちにも子供たちが・・・
お前たち
みんなを城の外へ連れて行くんだ!



はい。



お願いします。



きゃぁ!
ぁ!



さくらさん!



カイル先生・・・



良かった。無事でしたね?
小狼君たちも向こうで待っています。
さ、行きましょう。



駄目です。



ぁ・・・



羽根を手に入れようとしていたのは
この男なのです。



どうしたんです?



ぁ・・・



さぁ、さくらさん。



さくらさん?



気付いていたのか?
その羽根を渡してもらおうか。



嫌です。
これは、私の・・・



よこせ。



逃げて!



あ!
きゃ!



ぁ・・・
さくら姫!



近寄るな!

さぁ、羽根を渡してもらおうか!



嫌です!



よこせ!



嫌です・・・



羽根を渡せ!



小狼



小狼くん!



さくら姫・・・



うぅぅぅぅ・・・

あ!



何の音かな?



地震か?



違う。
この音は・・・



あ!



どうして水が?



もしかすると、
川の水を止めていた水門が壊れたのかもしれん。



そう言えば黒りんが・・・






わぁぁぁぁぁぁ!

ん?






黒剛がいけないの?



そういう事。



知るか?



ぁ!



小狼
さくら!



先に行ってください!



しかし・・・



行くぞ!



はーい。



仲間を見捨てるのか?!



大丈夫でしょう。
やるって言ったら、やる感じの人だから。
小狼くんは・・・



姫、行きます。



はい。



くそ。
逃がすものか!



ぁ!



道が分かれている。



城の見取り図は覚えています。
まっすぐ進めば地上に抜けられるはずです。

ぁ!



きゃぁ!



待てぇ!

羽根をよこせ!



先生はおれが止めます。
その間に、この道を・・・
遠回りですが、外に出られます。



駄目。



ぇ?



小狼君を置いて行くなんて・・・
出来ない・・・



姫・・・

けれど、このままじゃぁ・・・

ぁ!



見つけたぞ!



さくら姫!



エメロード姫



ぁ?
ぇ?

ぁ・・・



さぁ、こちらへ。



小狼くん!



姫・・・



ぁ・・・

ぁ!



さくら姫!
ここに図面には載っていない隠し扉があります。



ありがとう。



姫・・・



ここに扉がある!
エメロード姫が教えてくれたの。



ぁ・・・



信じて。



おれが、姫の言葉を・・・
疑うはずはありません。



小狼くん・・・






あれは!



ぁ・・・

ぁ・・・

うわぁぁぁぁ!






これ以上流れが速くなると渡れなくなるぞ!



二人は大丈夫なのか?



へ。
来た!



ふ!



来い!



ひゅぅ!



やったね。
小狼くん。



カイルはどうした?



あの男・・・



城と運命を共にした・・・
かな?



さくらは大丈夫?



大丈夫。
気を失っているだけだから。



お手柄だったね。
小狼くん。



おれじゃぁ、ありません。



あ?



羽根を見つけたのは
姫です。



ぁ・・・



姫。



あ!



エメロード姫